明治時代から小坂鉱山の繁栄とともに築き上げられてきた康楽館や小坂鉱山事務所などの近代化産業遺産群のほか、 鉄道遺産を活用した「小坂鉄道レールパーク」が建ちならび、明治のレトロモダンな景観が楽しめます。また、6月にはアカシアの白い花が満開になり、明治百年通り全体が甘い香りに包まれます。
小坂鉱山の従業員の子どもたちの幼児教育施設として発足。建物は木造平屋建で、キリスト教に基づいた保育園にふさわしく西洋風の外観となっています。下見板張りの外壁、縦長の上げ下げ窓、屋根の上の棟飾りが特徴的です。
貴重な車両の展示や乗物体験が楽しめるほか、2015(平成27)年にはかつて首都圏と北東北を結んだ寝台特急(ブルートレイン)「あけぼの」を保存し、園内で宿泊施設として利用されています。
飛躍的に発展した小坂鉱山の厚生施設として創建されました。 外観はモダンな洋風、館内は桟敷席に回り舞台やすっぽん(切穴)の他、珍しい2本の花道を備えた江戸期の伝統的な歌舞伎小屋の様式を残しています。一世紀を超えて今なお現役の芝居小屋として日々観客を楽しませています。
日本一の大鉱山のシンボルとして建設された豪壮華麗な建築美は、当時の小坂鉱山の繁栄を物語ります。すべて天然秋田杉造りとされる木造3階建て、ルネッサンス風の明治を代表するオフィスビルです。
新製錬施設が完成した小坂鉱山では新たな用水確保のため、明治38年(1905)に上水道施設を完備。鉱山事務所や各工場、社宅、市街地にも給水され、その規模は専用給水栓560カ所、共用給水栓120カ所、人口 24,000人に給水可能というものでした。
この建物は機械器具を製作する工場であった「鍛冶製罐場」に電気を供給する配電所で、小坂鉱山内の工場施設に多く使われていた「木骨煉瓦造」の建物として貴重なものです。
小坂鉱山病院本館は小坂鉱山を代表する建築物の一つでした。秋田県内一の総合病院として創建され、当時はルネッサンス風外観が鉱山事務所に負けない優雅さを見せていました。本館は昭和24年 (1949)に惜しくも焼失し、この建物は創建当時の 姿を今に残す唯一の遺産となりました。